胃カメラ検査について
胃カメラ検査では、食道がんや胃がん、十二指腸がんといった悪性腫瘍を始めとして、逆流性食道炎、急性・慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃・十二指腸ポリープ、ピロリ菌感染症といった病気を発見するために、内視鏡を口や鼻から挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜をリアルタイムで観察します。
当院の胃カメラ検査について
当院の院長は、初期研修終了後から大津赤十字病院消化器内科に勤務し、消化器系疾患を中心に多くの患者様の診療・治療にあたって参りました。特に食道がんや胃がんの内視鏡治療を数多く経験しております。こうした診療実績をもとに、患者様の状態に応じて胃カメラ検査を行ってまいります。
当院では富士フイルム社 最新モデル(2022年8月現在)の内視鏡システム「ELUXEO 7000」を導入しております。特殊な短波長の光を用いたBLI(Blue Light Imaging)などの観察モードにより、血管や表面模様を詳細に確認し、微小な病変の発見や腫瘍の質的診断を行います。
内視鏡検査が苦手な方や初めて受けられる方でも苦痛なく安心して受けていただけるよう、極細径(先端の太さ5.8mm)でしなやかなスコープを用いております。また静脈麻酔薬(眠り薬)を使用して検査することも可能です。 また、当院では胃カメラ検査と大腸カメラ検査を一日で一度に受けることもできます。何度も受診することが難しい方はぜひ一度ご相談ください。
胃カメラを受けるときの注意点
検査前日
- 前日の夕食は、なるべくお早めにすませて、21時以降は固形物をとらないでください。
- 水分摂取は透明なもので十分に補給してください。
検査当日
- 当日の朝も水分摂取はしてくださって構いません。ただし色のついた液体(牛乳、ジュース、濃いお茶など)は避けてください。
- リラックスして検査が受けられるよう、ゆったりとした服装で来院ください。
- 静脈麻酔(眠り薬)を希望する場合は、お帰りの際に乗り物(車、バイク、自転車など)の運転ができませんので、他の交通手段で来院していただくか、または運転のできる家族の方と一緒においでください。
※空腹状態であれば、検査枠の空きなどによっては当日検査も可能となります。当院までお気軽にご相談ください。
検査の流れについて
1
胃のなかの泡などを消してきれいにしてくれる白い液体を飲んでいただきます。
2
のどや鼻に局所麻酔をします。キシロカインという麻酔薬を使いますが、まれにこの薬でアレルギーをおこす方がおられます。以前に内視鏡検査や歯の治療の際に麻酔薬で具合が悪くなったことがあればお申し出ください。
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必要に応じて消化管の緊張を和らげる薬(抗コリン薬)を注射することがあります。しかし、緑内障(眼圧があがる病気)、前立腺肥大、心臓の病気(狭心症、心筋梗塞、不整脈など)のある方は症状を悪化させるおそれがありますので使用しません。
以上のような病気にかかっている方はお申し出ください。
注射薬のかわりに、ミント(メントール)の成分がふくまれた薬を胃のなかで散布することもあります。
また、ご希望に応じて静脈麻酔(眠り薬)を注射する場合があります。 4
検査室ではベルトをゆるめ、左側を下にして横向きに寝て、マウスピースをくわえます。
5
内視鏡を口や鼻から挿入し、食道、胃、十二指腸の粘膜を観察します。
6
検査中は、のどや肩の力をできるだけ抜いてください。また唾液は呑み込まずに口から外へだしてください。消化管内に空気をいれて観察しますので、お腹の張る感じがあります。必要に応じて「げっぷ」を我慢していただきます。
7
通常、検査は5~10分前後で終了します。
8
必要に応じて粘膜の一部をちぎり取り(生検検査)、顕微鏡で細胞を確認する(病理組織検査)ことがあります。青い色のついた液体をかけて(色素散布)、粘膜の様子を詳しく観察する場合もあります。
9
強い反射(えずいてしまうこと)や偶発症が起こった場合には、検査を中止せざるを得ないこともあります。
検査後について
- のどの麻酔がきれるまで(検査後約1時間)は飲んだり食べたりしないでください。最初に少量の水を飲んでいただき、むせることがなければ食事をしていただいてかまいません。
- 生検検査をした方は、検査当日のアルコールやコーヒー、刺激の強い食事はお控えください。
- 色素散布をした場合には、便や尿が青くなることがありますが、これは心配いりません。
- 検査後に感じる喉の痛みやお腹のはり、鼻血(鼻からカメラを入れた場合)、頬の腫れの多くは一時的なものですが、症状が長く続くときやひどくなってくる場合、また「海苔の佃煮」や「コールタール」のような黒い便がみられる時、吐血があった場合には速やかにご連絡ください。